「きめの細かい肌」と言われるのは、女性にとってはうれしい褒め言葉。
「きめ細かい」を辞書で引くと、「モノや肌の細かい模様。また、その模様の具合によって生じる滑らかさ」と記されています。今回は、そんなキメの整った、なめらかなお肌に近づく方法をご紹介します。
美肌の芸能人トップ10
テレビや雑誌などで目にする女優さんやモデルさんは、みんな美しいお肌をしていると思いませんか?もちろん、職業柄、お肌のお手入れには一般の人よりもかなり気を使っているのは間違いありません。さらに、最近はデジタル画像処理の技術も進んでいるので、実際はそうでもないんじゃないの?と思う方もいらっしゃると思います。
2014年5月に放送された『水曜日のダウンタウン』というバラエティ番組で、「メイクさん200人が選ぶ、芸能人美肌ランキングトップ10」という興味深い特集をやっていました。デジタル画像処理後ではない(?) スッピン素肌を間近で見ているメイクさんだからこそ言える、真実の美肌の持ち主は…⁈
1位は綾瀬はるかさん
興味深々のランキングは、次の通りでした。
- 綾瀬はるか（女優）
- 藤原紀香（女優）
- 桃井かおり（女優）
- 小雪（女優）
- 山田花子（芸人）
- 井川遥（女優）
- 春香クリスティーン（タレント）
- 松島花（モデル）
- 松嶋尚美（芸人）
- 篠原涼子（女優）
綾瀬はるかさんは、2位以下の票を倍以上引き離す断トツの1位!実際に画面で見る通りの美肌の持ち主だったのですね!ランキングに並んだ他の方々をみても、たしかに皆さん美しいお肌の持ち主というイメージがあります。
美肌女優たちの気になる美容法
メイクさんお墨付きの美肌の持ち主の彼女たち、美しいお肌のために、いったいどんなことをしているのでしょうか?
この10人の中でも、特にお肌のきめ細かさが評判だったのが、井川遥さん、松島花さん、松嶋尚美さん。
「透明感・キメ細かさがすごい!」とあるメイクさんがコメントしていた井川遥さんは、「美容・ダイエットのために発汗をとても大事にしている」のだそう。
- 朝、高温浴で一気に発汗する
- ヨガやアクアエクササイズ（水中で歩行、ジャンプ、ジョギングやエアロビクスなどの運動をすること）、ウォーキングなど。
年下の女優さんたちをはねのけ、堂々第3位の桃井かおりさん。
「輝きがすごい。あの肌であの年齢とはとても思えない。あの透明感と潤いはすごい。シミやシワも気にならない」と大絶賛されていました。まさに奇跡の60代!と言っても過言ではありませんね。
そんな桃井さんの美容の秘訣は、
- 念入りクレンジング
- サウナでの発汗
- 週1回のパック
毎日サウナに30分くらい入って発汗し、デトックスするのだとか。
井川遥さん同様、発汗によってお肌に老廃物をためないことも、美肌の秘訣のようですね。
そして、断トツ第1位の綾瀬はるかさんが、お肌のためにいちばん気をつけていることは「保湿」。
- 「とにかく化粧水はケチらずバシャバシャ使う」スキンケア後、なんと寝る前にもう一度乳液をつけて保湿を強化、乾燥しやすい目元には乳液を重ね塗りするそう。
- お風呂でメイクをきちんと落とし、たっぷり保湿
- 休みの日は出かけても日焼け止めをぬるくらいで、ほぼスッピン。
- 疲れが残らないように、寝る前にお風呂にゆっくり浸かってマッサージ
- 美肌のために睡眠を充分とる
「朝起きた時、今日は肌が潤っているなと思えたら気持ちがポジティブになる」という綾瀬さん。美しい肌が綾瀬さんの明るさの理由のひとつ、とも言えますね。
美肌女優たちも、日々その美しさをキープするために努力しているのですね。
キメの細かい肌とはどんな肌?
ところで、そもそも「キメの細かい肌」とはどういう肌のことをさすのでしょうか。
肌の構造はこうなっています
まずは、自分の手の甲の皮膚をよ～く見てみてください。網目模様のような線と凹凸があるのがわかると思います。
網目状になっているのは皮溝（ひこう）、その皮溝に囲まれ盛り上がった部分が皮丘（ひきゅう）で、その中央に汗腺、皮溝が交わる部分に毛穴があります。
キメが整った肌
皮膚表面の皮丘と皮溝が良い状態、つまり、皮丘と皮溝によってつくられる網目模様が均一で規則正しく並んでいる状態を、キメが整った肌と呼びます。
皮溝が深く細い状態になって凹凸が目立たず、皮丘に弾力やハリがあり、ツルンとしているので、光を多く取り込み、反射して透明感も出てきます。また、皮溝と皮丘がつくる網目模様の三角形が小さいと、ハリや潤いがあることから、皮溝の交差する毛穴も目立たなくなります。
したがって、お肌のキメが整っていると、肌のハリや潤い、弾力だけではなく、毛穴の開き、毛穴の黒ずみ、毛穴の詰まりと言った、毛穴の悩みもなくなるというわけですね。
キメが粗い肌
皮丘が弾力を失ってハリが無くなり、皮丘と皮溝の状態がアンバランスで、網目模様が乱れている状態。皮溝が浅く広がっている状態なので、溝の線が目立ちます。したがって、光の反射が減り透明感が無い肌になります。
また、網目模様が乱れることで、皮溝が交差する部分にある毛穴が大きく広がり、肌触りもザラッとしてきます。
キメの整った肌になるためのスキンケア
実は、肌のキメの細かさは遺伝的な要素が大きいそうです…というと、もうどんなお手入れをしても無駄なの?とがっかりする人もいると思いますが、そうではありません!
肌のキメは遺伝でも、キメが整っているかどうかは日頃のお手入れ次第なのです。
せっかくいい肌質を親から受け継いでも、ターンオーバーの乱れや乾燥などが進むと、均一なキメを作れなくなってキメが粗くなり、肌表面の質感もザラッとして、くすんできてしまいます。
毎日のスキンケアで、生まれつきキメの細かいお肌の方はそれをキープし、また、それほどキメが細かくない方でも、キメの整ったお肌になることは可能です。
人間の身体のなかで、二の腕の内側のお肌が、白さ、キメともに最もいい状態だと言われています。その最高のお肌の状態をめざして、スキンケアに励みましょう!
お肌のキメにはやっぱり保湿
お肌のキメに乾燥は大敵! 乾燥によってお肌の潤いが失われると、キメが粗くなってしまいます。植物や海藻などから抽出した天然保湿成分配合の、保湿効果の高い化粧水をたっぷり使って、手のひらで丁寧にしっかりとなじませましょう。二度づけも効果的です。
注意してほしいのは、洗い過ぎによる乾燥や摩擦によるお肌へのダメージ。メイクや皮脂などを落としたいあまり、刺激の強いクレンジング剤や洗顔料を使うのは控えて。
（正しいクレンジングの方法はこちらもチェック→「お肌の乾燥対策～うるおい肌を保つ秘訣はコレ！」）
元々お肌に備わっていて、外部刺激からお肌を守り、肌内部からの水分蒸散を防いでいる皮脂・天然保湿因子・細胞間脂質で構成されるお肌のバリア層。このせっかくの天然の保湿成分が、洗い過ぎや摩擦によって洗い流されてしまいます。お肌のキメを保つためには、軽いクレンジングで済むよう、あまり濃いメイクはしない方がよいと言えます。
紫外線対策もしっかりと!
乾燥と同じくらいお肌のキメを乱してしまうのは紫外線、そして紫外線によって発生する活性酸素です。紫外線はお肌の細胞や組織にダメージを与え、しかも老化させてしまいます。お肌の新陳代謝がはじまる基底層と基底膜の機能も、紫外線の影響で低下してしまうため、ターンオーバーが乱れ、お肌のキメが乱れてしまうという結果になるのです。
「秋田美人」という言葉がありますが、秋田は日本で最も日照時間が短い＝紫外線量が少ない地域。したがって、紫外線ダメージが少ないことで、美肌の女性（美人）が多いということかもしれません。
若い時から浴び続けた紫外線は蓄積して、お肌のターンオーバーが遅くなる30代以降になると、急にシミやシワとして現れてきます。シミやシワのない、キメの整った肌を維持したい場合には、若い時からしっかりとした紫外線対策を行うことが大切です!
また、夏が過ぎると日焼け止め対策を忘れがちですが、UVA（紫外線A波）は1年中、屋内にいても曇った日でも、窓ガラスを通して降り注いでいます。UVAは肌の奥に侵入してきて、表皮と真皮の間にあるターンオーバーの起点になる基底層にダメージを与え、肌老化の原因に!
お肌のキメを保つためには、メイクをしない時でも、UVAカット効果を示すPA値が高い日焼け止めクリームを塗ることを習慣にしましょう。
一方、夏に照射が多いUVB（紫外線B波）を防ぐ効果を表すSPF。このSPF値が高い日焼け止めは刺激が強いので、キメを乱す原因になることも。面倒でも、SPF値の低いものをこまめに塗り直すのが理想的です。
キメを整えるには生活習慣も整える
そして、最後はやっぱり生活習慣です。
バランスのとれた食生活…皮膚の材料となるタンパク質の摂取は必須
その他、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、鉄分など。
特にビタミンAは、ターンオーバーを調整し、うるおいあるみずみずしい新しい肌が生まれるのをサポートしてくれるので、お肌のキメを整えるには必須の栄養素。
また、女性に不足しがちな鉄分は、血行不良によるターンオーバーの乱れを防いでくれます。
充分な睡眠…睡眠時間＝お肌が再生修復する時間
睡眠中に細胞を修復する成長ホルモンが分泌されます。睡眠不足がキメだけではなく、お肌のコンディションを悪くすることは明白ですね。
このように、お肌のキメを整える秘訣を挙げてみると、綾瀬はるかさんの美容法にあてはまることがたくさんあることに気がつきます。さすが美肌ランキングNO.1、納得です!
今回お伝えしたスキンケアを実践することで、綾瀬さんのようなキメの整った美肌に近づくことも夢ではない、かもしれません。
