毛穴のない陶器のようなツルンとしたお肌、憧れますよね。でも、私たち生物である人間の顔には、なんと約20万個もの毛穴があるのだそうです!
毛穴から出る皮脂は、皮膚の上に天然のクリームともいうべき膜を作って、お肌の潤いを保ち、外的刺激からお肌を守り乾燥を防いでいます。また、汗や皮脂と共に体内の老廃物を排出したり、皮膚のpHバランスを保って雑菌の増殖を防ぐという役割もあるそう。
実はそんなありがた~い役割のある毛穴ですが、あまり目立ってはほしくないのが女性の本音ですよね。今回は、気になる毛穴トラブルの種類と原因、さらに、毛穴の目立たないツルツルお肌に近づけるための対策をご紹介します。
毛穴のトラブルにはどんなものがあるの?
毛穴が気になるほど目立つということは、つまり毛穴が開いているということ。
毛穴の開きによるトラブルには、次のようなものがあります。
毛穴のつまり(黒ずみ)
毛穴から皮脂が過剰に分泌されることで毛穴がひろがり、皮膚表面の汚れやファンデーション、古い角質などが皮脂と混ざって酸化し、その結果、毛穴が黒ずんで見える角栓になります。特に、お顔のTゾーンで目立つトラブルです。
毛穴のたるみ
加齢による角質層のコラーゲンやエラスチンの減少、代謝力の低下、乾燥などが原因で、頬部分の毛穴が、縦長のしずくのような楕円形状にひろがってきます。
これがさらに進行すると、開いた毛穴がつながってシワのような状態になり、顔が全体的にたるんできます。30代を過ぎると、気になる方が多くなってくるようです。
ニキビによる毛穴
毛穴にできたニキビを潰すと、治った後にその部分の毛穴が開いたままの状態になってしまいます。皮脂を取りたいあまりに洗顔し過ぎたり、保湿を怠るなどの間違ったケアをすると肌が乾燥し、かえって必要以上の皮脂が分泌され、その結果、毛穴が詰まり開いてしまいます。
毛穴トラブルを解消するスキンケアは?
それでは、このような毛穴トラブルを解決し、毛穴の目立たないツルツルお肌に近づけるにはどうしたらよいのでしょうか。
お顔の中でも、特にTゾーンは他の部分の約7倍もの毛穴があるそうです。
鼻にある毛穴には皮脂腺の割合が多く、黒ずみ、つまり角栓ができやすいところ。
角栓のツブツブがある鼻は、まるでイチゴのように見えることも…。
そんな気になる毛穴トラブルを解消するいちばんの方法は、何かというと…
それは、なんといっても正しい「洗顔」と「保湿」です!
毛穴トラブルを解消する洗顔のポイント
洗顔ソープを十分に泡立て、泡を肌に滑らせるように、やさしく丁寧に洗いましょう。
泡立てネットを使うと、手だけで泡立てるよりも、たっぷりの泡が立てやすいですよ。
ポイントは、けっして強い力でゴシゴシこするように洗わないこと。
手ではなく泡で洗うつもりで、やさしく洗います。
これは、前回のブログでお伝えした「乾燥を防ぐための洗顔方法」とも共通するので、参考にしてくださいね。
朝の洗顔 | 洗顔ソープでやさしく洗った後、ぬるま湯で洗い流します。保湿効果が高く、お肌に負担をかけない刺激の少ないもの、ハマメリスエキスなどのひきしめ成分が入った洗顔ソープなどがおすすめ。 |
夜の洗顔 | メイクをしている場合は、洗顔の前にクレンジング剤でしっかりとメイクを落としましょう。ここで注意してほしいのは、お顔の皮膚の厚さは、わずか0.2ミリほどだということ。クレンジングも洗顔同様、くれぐれも強い力を加えないように、お肌をいたわるようにやさしく洗ってあげてくださいね。 洗い残しも毛穴づまりの原因になります。熱いお湯は皮脂を取り過ぎてしまうので、ぬるま湯で丁寧にすすぎましょう。 |
ホットタオルでケア | 週に1~2回は、ホットタオルでケアするのも効果的です。クレンジング、洗顔の後、ホットタオルを3分ほど顔にあて、毛穴を開かせた後に保湿をします。 また、クリーム状のクレンジング剤をお顔になじませた後、ホットタオルをあて、その後クレンジング剤を拭き取るという方法もあります。この後、保湿、または洗顔、保湿という順番でお手入れします。 ホットタオルは、濡らした清潔なタオルを電子レンジで30秒~1分ほど温めると、簡単にできるので試してみて。やけどをしないように、顔に触れても熱すぎない程度の温度になってから、顔にあてましょう。 |
毛穴トラブルを解消する保湿のポイント
朝晩の洗顔後は、時間をおかず、すぐに保湿ケアを。
化粧水は、たっぷりとつけましょう。特に乾燥が気になる季節にオススメなのは、化粧水を2度つけること。お肌がよりしっとりします。手のひらで押さえながら、しっかり浸透させましょう。
また、乳液やクリームでのケアは肌に薄い膜を作るイメージで。ここでも、強い力を加えないように気をつけて。
保湿ケアでやってしまいがちなのが、ベタつきやすい鼻の頭の保湿をおろそかにすること。乾燥すると、かえって皮脂の分泌量が多くなってしまうので、むしろしっかり保湿を。その際、化粧水を含ませたコットンを使うと、しっかり保湿できます。
化粧水は、分子が小さく、お肌の角質層のすみずみまで美容成分を浸透させる効果のあるものや、植物や海藻エキスなどの天然保湿成分をたっぷり配合したものなどがおすすめです。
毛穴トラブルを解消するスペシャルケア
美容液などをお手入れに加えて、より毛穴レス肌に近づけましょう。
整肌成分ビタミンC(アスコルビン酸)配合の美容液 | 高品質のビタミンCを無駄なく角質層へ送り届ける美容液を、いつものケアにプラスすることで、毛穴の引き締めや、ハリ感アップが期待できます。 |
レチノール(ビタミンA)配合の美容液 | レチノールは、肌の新陳代謝を促してコラーゲンを増やす効果があります。肌のハリを整えることで、毛穴のたるみにも効果的です。 |
収れん化粧水 | 毛穴を引き締め、肌を潤す、キメを整える、皮脂をコントロールするといった機能を持つ収れん化粧水は、通常の化粧水、乳液・クリームの後に使用します。 Tゾーンなど毛穴の気になるところに、コットンに含ませパッティングしましょう。 ただし、アルコール成分が入っているので、敏感肌の方には刺激があることも。腕の皮膚等でパッチテストをしてから使った方が無難です。 どちらかというと、脂性肌や皮脂の多い混合肌の方にオススメです。 |
ケアのし過ぎは逆効果!
毛穴の黒ずみ、角栓を取りたいばかりに、ついつい洗顔時にゴシゴシ洗ったり、毛穴パック、市販のピーリング剤などによるケアをしすぎてしまう方も多いのでは?
「角栓がゴッソリ取れる!」というような謳い文句を聞くと、つい試してみたくなる毛穴パック。また、角栓を押し出す器具や爪を使って角栓を取ることも、絶対NGです!
直接的なお肌への刺激で毛穴が開きやすくなり、周りの刺激を受けた皮膚が色素沈着を引き起こす可能性があり、かえって逆効果になりかねません。
また、強い力での洗顔やマッサージなどは、お肌を傷つけ、その部分に雑菌が溜まることでニキビの原因となることも。
泥パック、フェイス用のスクラブ剤、ピーリング剤などは、週に一度くらいを目安にしましょう。刺激の強いものは避け、スクラブ剤は天然のスクラブが配合されたものに。
頻繁に行うと、肌を守るために必要な角質や皮脂をも除去してしまい、乾燥肌を招くことにもつながります。お肌が弱い人は、使用を控えましょう。
生活習慣で毛穴ケア
お肌も体の一部です。当然、肌の表面だけを一生懸命ケアしても、体の内側から健康でなくてはお肌の状態も良くはなりません。
毛穴ケアにNGな食品
スナック菓子や揚げ物など、脂質、糖質の多い食べ物、香辛料などの刺激物、添加物を多く含む食品を摂りすぎると、毛穴からも老廃物や余分な皮脂として排出され、結果的に毛穴を詰まらせ、拡げてしまう原因となります。
タバコは控え、アルコールもほどほどに。バランスのよい食事をすることも、毛穴が目立たないツルツルお肌になるための大事なポイントです。
毛穴ケアにGOODな食品
毛穴トラブルを改善するのに特によい栄養素は、「ビタミンB6」と「ビタミンB2」、「ビタミンC」、「ビタミンE」。
下記のような食品に含まれているので、毛穴にお悩みの方は毎日の食事に積極的に取り入れてみてくださいね。
ビタミンB6 | タンパク質と脂質の代謝促進、肌代謝を活発にして肌の潤いを保つ・・・まぐろ、かつお、さんま、赤ピーマン、さつまいも、バナナなど |
ビタミンB2 | タンパク質、脂質、糖質の代謝促進、肌代謝の促進、細胞の老化防止・・・豚・牛・鶏レバー、ウナギ、納豆、マイタケ、タラコ、卵、モロヘイヤなど |
ビタミンC | シミを予防、美白、肌のハリを保つ、抗酸化作用・・・イチゴ、アセロラ、キウイ、ブロッコリー、ピーマン、ジャガイモなど |
ビタミンE | 肌の表層の酸化防止、血行促進、代謝促進、保湿、シワの改善、シミを防ぐ・・・アボカド、ナッツ類、カボチャ、米ぬか、大麦油、パーム油など |
ストレスも毛穴肌の原因に
過度なストレスを受ける状態が続くと脳の働きが鈍くなり、ホルモンバランスや交感神経のコントロールが乱れてきます。その結果、代謝機能や内臓機能の低下を招き、老廃物の排出が滞って、毛穴がつまったり、ニキビの原因にもなります。
また、よく言われることですが、睡眠不足もお肌の代謝には大敵!
強いストレスで不調を感じたら、うまく気分転換をするよう心がけましょう。
毛穴ケアに大切なポイント、おわかりになりましたか? 毛穴の目立たないツルツルお肌になるためには、今回お伝えしたようなお肌のお手入れ法や食事を、日々実践することが大切です。美肌は一日にして成らず! 毎日のお肌のケアで、陶器のような毛穴レス肌に近づきましょう!