美肌のためにはビタミンCという話、よく聞きますよね。実はビタミンC以外のビタミンも、ニキビ予防やニキビケアにはとっても大切なのです。前回は、ニキビと保湿の関係についてお伝えしましたが、今回はニキビに効果的なビタミンのお話です。
ニキビに効くビタミン~食材
ニキビができてしまってから、あれこれケアするよりも、まずは先手を打って、ニキビができにくいお肌にしていきましょう。そのためにまず大切なのは、なんといっても食生活!ニキビ予防に効果的なビタミンをたっぷり含む食材を中心に摂ることを心がけましょう。
その1~ビタミンB群
8種類存在するビタミンBのうち、ニキビに効果的とされているのはビタミンB2、パントテン酸(ビタミンB5)、ビタミンB6の3種類。
ビタミンB群は水溶性ビタミンなので、過剰に摂取した分は尿として排出されますから、お肌のためにも積極的にどんどん摂りましょう!
ニキビに効果的なビタミンB群の働きと、それを含む食材には次のようなものがあります。
種類 | 働き | 含まれている食品 |
---|---|---|
ビタミンB2 | 脂質代謝を促す働きがあります。脂質が正常に代謝されていれば、毛穴に脂質が溜まってアクネ菌が繁殖して炎症を起こすのを予防できます。 | 豚レバー、牛レバー、魚肉ソーセージ、卵、納豆、マイタケ、ウナギ、タラコ、モロヘイヤ、焼き海苔、唐辛子、鮭、カレイ、ブリ、イワシ、乳製品、葉菜類など |
パントテン酸 | 皮脂の分泌を抑える作用があります。 | 豚レバー、牛レバー、卵黄など |
ビタミンB6 | お肌の生まれ変わり(ターンオーバー)による新しい皮膚の合成を助けます。ニキビ跡の色素沈着を改善する可能性もあります。 | ニンニク、マグロ、ゴマ、ニンニク、鶏肉、サンマ、生ハム、牛肉、唐辛子、マッシュポテト、抹茶、ピスタチオなど |
その2~ビタミンA
ビタミンAには、お肌の生まれ変わり(ターンオーバー)を促進する働きがあります。
正常なターンオーバーの周期は28日前後と言われていて、これが保たれていると角栓が発生しにくくなるため、ニキビも予防できます。
また、できてしまったニキビなどの肌トラブルも治りやすくなり、色素沈着を起こしたニキビ跡のメラニン排出を助ける効果もあるので、ニキビ肌に悩む方には強い味方です。
このように、ニキビ予防やケアに重要な役割を果たすビタミンAですが、水溶性のビタミンB群に対して、こちらは脂溶性ビタミン。過剰摂取しても体外に排出されませんから、継続的な摂り過ぎには気をつけて。毎日ではなく、数日に1回充分な量を摂取する程度でよいそう。
また、特に妊婦が過剰摂取した場合、胎児の奇形を誘発する例が認められているそうなので、サプリメントからではなく、なるべく食事から摂るようにしたいものです。
ビタミンAには動物性由来のレチノール、植物性由来のβ-カロテンという2種類があり、次のような食材に含まれています。
種類 | 含まれている食品 |
---|---|
レチノール | 鶏レバー、あん肝、ウナギ、アナゴ、バター、牛乳、卵など |
β-カロテン | 味付け海苔、唐辛子、ほうれん草、春菊、人参、カボチャ、パセリ、モロヘイヤ、シソなど |
その3~ビタミンC
美肌成分の代名詞ともなっているビタミンCには、ニキビの悩みを解決してくれる数々の効果があります。
- メラニン色素の合成を抑える美白作用で、ニキビ跡の色素沈着を目立たなくする
- 活性酸素によるダメージ(老化)を防ぐ抗酸化作用
- 皮脂の過剰分泌を抑制し、ニキビが赤く炎症を起こすのを防ぐ
- コラーゲン生成を促進し、クレーター状に陥没したニキビ跡を改善する
このように、美肌のためにうれしい効果満載のビタミンCを多く含む食材にはどんなものがあるのでしょう。100g中のビタミンC含有量が多い食材をあげてみました。
パプリカ赤(170mg)、パプリカ黄(150mg)、芽キャベツ(110mg)、水菜(55mg)、ブロッコリー(54mg)
その他にも、アセロラジュース、ゆずの皮、レモン、ピーマン、モロヘイヤ、カリフラワー、キウイ、焼き海苔などがあります。
パプリカや芽キャベツなら、100gで1日に必要なビタミンC摂取量を軽くクリアできますね。
ビタミンCは水溶性ビタミンですので、過剰な分は尿として排出されます。1日に必要な量は100mgということなので、ビタミンCもビタミンB群同様、たくさん摂りましょう。
その4~ビタミンE
前回のブログで、ニキビができる原因のひとつとして、ホルモンバランスの乱れがあるということをお伝えしました。
ニキビを防ぐためには、女性ホルモン優位の理想的なホルモンバランスを維持することが大切です。ビタミンEは、卵巣や脳下垂体に働きかけて女性ホルモンの増加を促し、ニキビのできにくい理想的なホルモンバランスを維持するという、ニキビ予防のためには特に重要なビタミンです。
さらに、肌の新陳代謝を促進してニキビ跡を治すという働きや、先にご紹介したビタミンCとの相乗効果により活性酸素を除去するという、ニキビだけではなくあらゆるお肌のトラブルを予防・改善する頼もしいビタミンなのです。
ビタミンEを含む食材には次のようなものがあります
アーモンド、タラコ、イクラ、ハマチ、シソ、パプリカなど
ニキビに効くビタミン料理レシピ
それでは、ビタミンがニキビの予防とケアにとても有効なのがわかったところで、それぞれのビタミンがたっぷり入ったニキビ予防のためのレシピをご紹介しましょう。
ビタミンB群レシピ~①鮭とパンプキンの胚芽米ピラフ~
胚芽米で作る健康ピラフ。かぼちゃに多く含まれるビタミンEは、血管を拡張して血液の流れを促進する働きがあるので、血行不良が原因で起こる手足の冷え・肩こりなどに効果が期待できます。また、活性酸素を除去したり、免疫機能を高める作用があるビタミンA(βカロチン)の働きが、冷え性改善や老化予防に効果があるといわれています。
引用元:鮭とパンプキンの胚芽米ピラフ|健康レシピ|eo健康
白米でももちろんできますが、胚芽米で作るというところがポイント。さらに、鮭には「スーパーアンチエイジングフード」とも言われるほど、老化を促す活性酸素を除去するアスタキサンチンという栄養素がたっぷり。シミ、シワ、たるみにも効く美容効果の高いお料理です。
ビタミンB群レシピ~②カツオのたたき香味サラダ~
カツオの表面をサッと焼き、オシャレにいただくヘルシーサラダ。カツオに含まれる鉄分は赤血球の血色素「ヘモグロビン」などの構成成分となり、ビタミンB6はたんぱく質の代謝に欠かせず、貧血予防に効果が期待できます。さらに、美しく健康的な肌を作るナイアシン、DHA、EPAなどの優れた栄養素が含まれています。
引用元:カツオのたたき香味サラダ|健康レシピ|eo健康
カツオが旬の季節には、ぜひ作ってみたい一品。ビタミンB群は相互に作用するそうなので、どのビタミンもバランスよく取り入れることが大切です。
ビタミンAレシピ~①にんじんポタージュ~
やさしい甘みの栄養たっぷりスープ、にんじんポタージュ。
引用元:にんじんポタージュ | Aケア協会
にんじん、パセリ、バター、牛乳とビタミンAを含む食材がたっぷり入ったポタージュです。食欲のない時でもスッといただけそう。夏は冷たくしても美味しそうですね。
ビタミンAレシピ~②かぼちゃのニョッキ~
ニョッキもソースもビタミンAが豊富な緑黄色野菜がたっぷり!
引用元:かぼちゃのニョッキ | Aケア協会
かぼちゃの黄色が目にも鮮やかなニョッキ。できたての湯気の上がったニョッキに、ソースをかけていただくのは格別です!
ビタミンCレシピ~①イカと小松菜のしょうがパスタ~
小松菜、赤ピーマンの緑黄色野菜とともに、たんぱく質、カロテン、ビタミンCもたっぷり摂取できるヘルシーなパスタレシピです。イカに含まれるタウリンは、肝臓の機能を高め、胆汁酸の分泌を促進します。胆汁酸にはコレステロールを排泄する働きがあるため、生活習慣病の予防にも一役かってくれる栄養素です。
引用元:イカと小松菜のしょうがパスタ|健康レシピ|eo健康
ショウガと青じその風味が食欲をそそるオイルベースのパスタ。サラダ油のかわりにオリーブオイルを使うと、より本格的で美容効果の高いパスタになります。
ビタミンCレシピ~②サツマイモの豚汁~
サツマイモの豚汁、甘みがあって おすすめです。
引用元:さつまいもの 豚汁 | 美肌レシピ
一般的には熱に弱いビタミンCも、イモ類に含まれるビタミンC は熱しても壊れにくいそうです。ビタミンBを含む豚肉や、他の野菜の栄養もたっぷり入った、寒い季節にぴったりのお料理ですね。
ビタミンEレシピ~①厚揚げと帆立の炒め物 タラコ風味~
たらこの風味が効いたスピード健康メニュー。たらこはビタミンB12、ビタミンE、パントテン酸などを多く含み、疲れやイライラ、食欲不振、手足の冷えなどの症状に効果があると言われています。また、ホタテ貝柱に含まれるタウリン、ビタミンB2、鉄、亜鉛は、細胞の代謝を促して生活習慣病の予防にも効果的です。
引用元:厚揚げと帆立の炒め物 たらこ風味|健康レシピ|eo健康
ビタミンEを含んだアーモンドと醤油の香りが香ばしい、ビールのおつまみにもなりそうな一品。
ビタミンEレシピ~②マグロのアボカドあえ~
果物のなかでもっとも栄養価が高いアボカドは、わさびじょうゆとよく合います。また、アボカドは脂肪分が多いので、マグロは赤身を選んで脂肪分を控えましょう。
引用元おいしく食べて老化防止 イキイキ!ビタミンEレシピ
マグロの赤身とアボカドで簡単にできる、栄養たっぷりのお料理。もう一品メニューに加えたいなという時、さっと作れるのもうれしい。
ニキビに効くビタミン~コスメ
スキンケアは、ニキビに効くビタミンが配合された化粧品でお手入れをすることが大事。
ビタミンCの効果を高めるピュアビタミンCやビタミンC誘導体を使った美容液、ニキビの炎症を鎮める効果があるとされるグリチルリチン酸2K配合の化粧水などを使いましょう。
また、ニキビの炎症を拡大する原因になる活性酸素を除去し、抗炎症作用をもつトコフェロール配合の美容液などを使用するのも、ニキビケアにはオススメです。
ニキビとは無縁のお肌になるには、体の内と外からのビタミン摂取が大切なこと、おわかりいただけましたか? 今回お伝えしたことを参考に、あなたも今日からビタミンケアを始めてみてくださいね!