夏の日差しやエアコンの風をたっぷり浴びた後、秋から冬にかけて肌が乾燥し、あらゆる肌トラブルが起こります。何種類もの保湿クリームを塗っても粉が吹いてしまったり、荒れてニキビができてしまったり、季節の変わり目は辛いですね...
今回は、秋冬に向けての乾燥肌対策をご紹介します。
乾燥肌対策というと、化粧品での保湿ケアを真っ先に浮かべますよね。
しかし、お肌の潤いを保持するためには、外側からのスキンケアだけではなく、内側からケアをして肌の新陳代謝を保つことが必要です。特に重要となるのが、食べ物でのアプローチです。冬の乾燥肌対策にはどのような栄養素や食べ物が最適なのか、チェックしてみましょう!
ビタミンC
「ビタミン」の中で、もっともポピュラーなのが「ビタミンC」ではないでしょうか。
ビタミンCは、抗酸化のほかに、コラーゲンの合成や免疫力のアップにも関わる栄養素です。しかし、ビタミンCは、私達人間は体内で作ることが出来ないのです。また、ビタミンAやEに比べて蓄積ができないため、こまめに摂取する必要があります。
ビタミンcの効果は、
・メラニンの生成を抑えてシミを予防する
・コラーゲンの生成を助ける
・抗炎症作用によりニキビの炎症に効く
・皮脂の分泌を抑えて毛穴を目立ちにくくする
・免疫力を高めて風邪をひきにくくする
・鉄と一緒に摂取すると貧血になりにくくなる
このように、たくさんの効果があります。
また、免疫力を高める作用があるので今の時代や、これからの季節にピッタリですね。
<食材>
柑橘類、イチゴ、キウイ、ブロッコリー、小松菜
タンパク質
肌の細胞の原料となり、ターンオーバーを活発にします。また、お肌のハリや弾力に欠かせない、「コラーゲン」。そのコラーゲンはタンパク質から出来ています。
コラーゲンはご存知の通り、みずみずしく健康的な肌を保つ働きをしてくれる大事なもの。タンパク質が不足すると、コラーゲンが作られにくくなってしまいます。
また、お肌には本来持っている天然保湿成分があります。その保湿成分の約半分が、タンパク質からできています。天然保湿成分は、お肌の中の水分を保持してくれる働きがあるので、タンパク質が不足すると肌の潤いが少なくなり、乾燥肌の原因になってしまいます。
<食材>
肉、魚、大豆、大豆製品、卵
ビタミンA(ベータカロテン)
肌や粘膜に潤いを与え、さらに、ターンオーバーのサイクルを整える働きがあると考えられています。ベータカロテンは、体内に入ると小腸から吸収され、皮膚や粘膜の健康維持などに効果があるビタミンAに変化します。
<食材>
レバー、ニンジン、小松菜、ほうれん草
ビタミン E
ビタミンEは、血行促進や肌のバリア機能の強化など、乾燥肌に効果があります。
ビタミンEの血流改善効果によって全身に血液が供給され、細胞の新陳代謝が活性化されることで皮膚のカサつきが改善され、肌にハリやツヤが出るといった効果も期待できます。
<食材>
ごま、アーモンド、ナッツ類、大豆、アボカド、筋子、アンコウの肝など
亜鉛
肌のターンオーバーを維持するのに欠かせない栄養素です。
<食材>
牡蠣、牛肉、卵黄、チーズ
セラミド
肌内部の水分を保持して潤いをキープする保湿機能や紫外線などの外部刺激から肌を守るバリア機能があります。セラミドは加齢やターンオーバーの乱れなどで不足するため、しっかりと補いたいですね。
<食材>
わかめ、ほうれん草、黒ごま、小豆、ひじき、ゴボウ
必須脂肪酸
肌の表面を覆う皮脂の原料となります。皮脂が不足すると、肌内部の水分が失われやすくなるため、肌の乾燥を招きます。
<食材>
サバ、イワシ、エゴマ油、亜麻仁油
以上が乾燥肌対策に関与する栄養素、食べ物でした。これらの栄養素を食事でバランスよく取り入れることで乾燥に負けない肌づくりをしましょう。
続いては、外側からのスキンケアについてご紹介します。
秋冬は、夏に受けた紫外線によって、肌のバリア機能が低下してしまい敏感な状態となっています。さらに乾燥することで、肌荒れやシミ、くすみ、小じわなどの問題が生じてしまいます。このようなダメージをケアする効果のあるレチノールやビタミンCなどの成分が入った美容液や部分用クリームの使用をおすすめします。
また、乾燥にはセラミド配合の保湿アイテムの使用がおすすめです。
セラミドは元々お肌に存在している成分で、水分が蒸発して逃げないようにつなぎとめる働きがあります。そのため、湿度や気温が下がる真冬の過酷な状況でもしっとり潤った肌を守ることができます✧˖°⌖
今回は、乾燥肌対策の食べ物、スキンケアについてご紹介しました。栄養をしっかりと補うことで、肌はみるみるキレイになっていきます。スキンケアと食生活を意識して、健康美肌で冬を乗り切りましょう!
監修:渡邉(アルロン・ジャパン株式会社学術部)