【基礎知識】ヒフって・・・・?②

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前回はヒフの構造の途中まで書かせていただきました。

 

今回はヒフ構造の続き、皮下組織についてから、書いていきたいと思います。

 

・皮下組織

脂肪を多く含んでいるので皮下脂肪組織ともいう。

・ヒフ表面の脂肪膜

ヒフの組織ではないが、皮脂と汗がヒフ表面で混じりあって薄い膜を作っている。

これを脂肪膜と言い、ヒフの保護に重要な働きをしている。

・脂腺(皮脂線)

皮脂の分泌は夏に多く冬は少ない。ヒフをマッサージすると、血液循環がよくなり、分泌が多くなる。

・脂肪膜を作る皮脂は乳化している。

そして水中油型(0/w)と油中水型(0/w)の両方に変化する。

脂肪膜の乳化剤としてはラノリン、コレステリン、リン脂質などが含まれている。

→脂肪膜の組成分に近いものほど良いクリームと言える。

・脂肪膜は弱酸である。

アルカリ中和し、細菌の発育をおさえる。

角層にしみこんで角片の余分なはがれをおさえる。

・脂肪膜の補充速度は速い。

エーテルでヒフを拭いた後、1時間で50%、4時間でもとに戻る。

脂肪膜のよごれ・・・3~4時間毎に洗うことが理想。

3)ヒフの略図

脂肪膜

角片・・・・死んでいる細胞

核層・・・・核細胞

顆粒層・・・ヒフに栄養を与える

棘状層・・・新しい細胞を作る、メラニンを含む、色素細胞

基底層

表皮突起・・・ヒフの伸展に応じる

乳頭層・・・線維がまばらで水分を多く含んでいる

乳頭下層

網状層・・・線維が密で下に水分を逃さない

 

4)ヒフの吸収

・経皮吸収とは表皮を通って真皮にまで入っていくことをいう。通常クリームなどは角層にしみ込むがそれ以上は入らない

ため、これは滲透という。

・角層と顆粒層の間にバリアゾーンと言われる薄い層があり、このために水分等が深く滲透しない。

・経皮吸収

経皮吸収が行われるにはまず脂肪膜を通過しバリアゾーンを通過しなければならない。

ヒフの表面は脂肪膜で覆われているため、油溶性のものでなくてはヒフ表面にふれられない。また、毛口、毛ノウ内に入っていくために(脂腺を

通じ真皮内に入っていく)やはり油溶性でなければ吸収されない。水溶性のものは吸収されない。

顔が特にざらざらしているときはバリアゾーンが壊れているのでクリームなどは吸収されやすい。

 

次回は美容・化粧についてです。

 

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